みづしらずのはな/あらい
 
    探し続けている。きみは どこの骨か
    お菓子ひとつも もっていない
      (沢山しまった命は永遠ですよ、と。)
  ことあるごとに うようよとした、毛虫は
      迷信が独り歩きする罠に 罹りたいのです

玻璃の砲弾は得意げに浮かぶ、
片隅の摺鉢を破り 抉れた市街を渡り
致死量の水源が笑みを作る
真実の荷は 想い みえないものが母を憂う
果皮の形相は白虎かも わからぬ

   鱗を結わえたものも鵺もまた拵えたものを、
   どっしりと構えたばかりの意図も砂抜きされ、
   焦点は多分ないといってよい

 違いの分類はアラベスクとおぼろ月。

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