メモ1/由比良 倖
流れるように叩けるときは至福だ。なのにまだ、そこに行けない。
書くときはほぼ必ず音楽を聴いている。ヘッドホンも好きだし、スピーカーも好きだ。スピーカーで聴くときは、音をかなり大きくするのが好き。たまに音楽を聴くのも忘れて書いている。静謐を音楽にして。
インプットがかなり大事。考え尽くすことも大事。
音楽も、書くことも、全然楽しくなかった十年間。それ以前は、音楽と言葉が、死ぬんじゃないかと思うほど好きだった。死者の眼に映るものが見えていると思った。僕はおそらく躁鬱に近い。病名は躁鬱だけれど、実際どうか知らない。また、何の前触れもなく楽しくなってきた。でも、まだまだだ。僕の脳細
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