シナリオ『百合崎高校馬券部始末記』?/平瀬たかのり
ろんで文庫本を読んで
いるキャロル。壁に寄り掛かって座り
ウォークマンで落語を聞いている華織。
チャーハンを作っている遥。
キャロル「(本を置き)内容があんまり頭に
入ってこない」
華織「(イヤホン抜き)枝雀師匠の落語聞い
てもそんなに笑えないんだよね」
遥「(フライパンふるいながら)わたしの料
理もおいしくない?」
キャロル「それは、おいしい」
華織「うん。おいしい。けど」
遥「けど?」
華織「最近ちょっと味つけ濃くなった気がす
る」
キャロル「うん。わたしもそう思ってた」
遥「やっぱり。自分でもそう思う」
千伽子を見つめる三人。
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