シナリオ『百合崎高校馬券部始末記』?/平瀬たかのり
っくりこっくり舟をこぎはじめた涼
歌。
女の子「あの〜」
涼歌「あ、は、はひっ」
涼歌見ると目の前に五歳くらいの女の
子が母親と手を繋いで立っている。
女の子「絵を、描いてくれますか?」
涼歌「え、絵を、あ、はい、描きます。描か
せてもらいます、もちろん、はい」
女の子「お母さんといっしょに描いてくれま
すか」
涼歌、女の子をじっと見つめて。
涼歌「はい、もっちろんです」
女の子、母親を見て笑う。涼歌も笑う。
○涼歌の描いた女の子と母親の絵
○部室(放課後)
寝ころんで競馬新聞を読んでいる千伽
子。同じく寝ころん
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