シナリオ『百合崎高校馬券部始末記』?/平瀬たかのり
りうつ伏せになりスケッチブック
をめくっていく。彼女が描いた四人の絵
が次々と現れて。
美雪(声)「涼歌〜、ご飯できたわよ〜」
スケッチブックを閉じ立ち上がる涼歌。
○同・キッチン
母と差し向かいに座ってカレーを食べ
ている涼歌。
涼歌「お父さんまたパチンコ?」
うなずく美雪。
美雪「弱いくせしてやめられない。まあお小
遣いの範囲で遊んでるからいいんだけど。
ねえ涼歌」
涼歌「ん」
美雪「最近帰ってくるの早いけど、やめたの、
キャンプのクラブは」
涼歌「やめたってわけじゃないんだけど……」
美雪「そう――中学の時、無理
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