シナリオ『百合崎高校馬券部始末記』?/平瀬たかのり
 
無理やり陸上部入ら
 せて悪かったね。足も速くないのに」
涼歌「何、急に」
美雪「あんた小さい時体弱かったからさ。運動
 部の方がいいだろうと思ってさ」
涼歌「うん。分かってるよ」
美雪「お父さんの言ったとおりなんだろね。お
 しゃべりばっかりのキャンプのクラブにいた
 いんだったら、そこにいるのが涼歌にとって
 いちばんいいんだろうね――いいとこだけ持っ
 ていくんだから、ほんとに」
涼歌「……」
美雪「早く帰ってくるようになってから元気な
 いように見えるのは母の気のせいでしょうか
 ねぇ?」
涼歌「お母さん……」
美雪「いい天気だ、散歩にでも行って光合成し

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