シナリオ『百合崎高校馬券部始末記』?/平瀬たかのり
―ねえ涼歌、同じ
絵を描くんだったら、やっぱり美術部入り
なさいよ」
涼歌「――やだ」
美雪「なんでよ。時間むだに使ってるだけじゃ
ないの。だったら早く帰ってきて勉強した
方がよっぽどマシよ。ねえ、お父さんから
もちょっと言ってやってよ」
勝「うん――」
美雪「うんじゃなくて」
勝「涼歌、おまえそこにいて楽しいか?」
頷く涼歌。
勝「その先輩たちといて楽しいか?」
また頷く涼歌。
勝「よし。なら問題ないだろ。涼歌が楽しいっ
て言ってるんだから認めてやれ」
美雪「けどねぇ」
勝「涼歌ももう半分以上大人だ。こいつが楽
しいって言ってんだから
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