タビラコと仏の座のロゼット/為作
生じ春栄え夏は枯死に就く、従来の本草者流はこれが漢名(支那の事)を元宝草と謂っているが、これは宝蓋草(一名は珍珠蓮)と称するのが本当である、この事が春の七種中のホトケノザでは無いとすると然ればその本物は何んであるのか、即ちそれは正品のタビラコであって今日云うキク科のコオニタビラコ(漢名は稲槎菜、学名はLampsana apogonoides Maxim.である、このコオニタビラコは決してこの様な名で呼ぶ必要は無くこれは単にタビラコでよいのである、現にわが邦諸処で農夫等はこれをタビラコとそう云っているでは無いか、このキク科のタビラコが一名カワラケナであると同時に更に昔のホトケノザである。(即ちコオニ
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