猫女/秋葉竹
 
んな答え、持ってないし、
悲しみ退治は成功でしたね、と、
猫のふりをやめた
あなたの寂しげな声を聴きながら
だって、人間だもの、って、
なんどもなんども
くりかえすあなたの
おちゃらけた笑顔を
そっとぬすみみながら、
その瞳に浮かぶ
淡い水みたいのを
ぬすみみた気がするから、

あたし、
この猫女、
ほんとうに大好きなんだよなぁ、って、
好きになるって、理屈じゃなくって、
そういうことなんだよなぁ、って、

わかりやすい恋心を
恥ずかしげもなく
堂々と披露したところで

死の香りがする流星疾駆の音が
小さく遠くなってゆき、
もはや消え去る直前に、
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