猫女/秋葉竹
あたし、
ほんとは
知ってんだ。
猫らの世界は
ただの人間さまからみれば
いつもピースの欠けたパズルだが、
いまの世界では
ダイヤモンドのカケラみたいな
あの三日月が突き刺ささってる夜空を
眺めあげられているだけで
幸せなのかもしれないにゃ〜、
あんまりは、
よくわかんねーけどな
それでいいのかにゃ〜?
しっとりと
流れつづける歌と
えらばれた悲しみの癒し方を
猫女のあなたは、
それでいいのかにゃ〜?
って、
不安げに
目をしぱしぱさせながら
あたしをみあげながら
尋ねるような鳴き声で聴くんだけど、
そんな
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