シナリオ「恩寵のバーガンディ」?(新人シナリオコンクール・三次選考通過作品)/平瀬たかのり
のせいなん
や!」
順平「――気づいてやれんかった。ごめん
な」
佳也子の両肩を掴んだ手に力を込め
る順平。
順平「あの事件からこっち、おまえ様子がお
かしかった。勤めてたところがあんなこと
になって、友だちが酷い目に遭わされて、
それがよっぽどショックなんやろな、くら
いにしか思ってなかった。苦しかったんや
な。気づいてやれへんでごめんな」
佳也子「順平……」
順平「やっぱりいっしょについて来てやって
たらよかった。そしたら、土下座でもなん
でもして、おまえの代わりに、俺のこと気
がすむまでどないにでもしてくれって言え
たのにな
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