シナリオ「恩寵のバーガンディ」?(新人シナリオコンクール・三次選考通過作品)/平瀬たかのり
にな。ごめんやで。許してや」
優しく佳也子の髪を撫でる順平。
佳也子「あんた、どれだけアホやのん。わた
し、あんな事件起こした男に抱かれてん
で。あんな男が初めての男やねんで。あ
んたのこと、ずっと騙してたんやで」
順平「それがどないしたんや。おまえは
そのときの自分の気持ちに正直やった
だけやないか。もう自分の事、許した
れ。な」
佳也子「聞かれたなかった。順平に知られ
たぁなかった……」
順平「俺は、知れてよかったって思ってる。
そやなかったら、これからおまえひとり、
苦しい思いさせて生きていかせなあかん
かった。そやろ」
佳也子「順平
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