黒の女王/秋葉竹
嫌うのは
あるいは、そんな彼女を妬むのは
実は、その《美しさ》じゃないでしょう?
ただその
《若さ》が、妬ましいのでしょう?
人は、
かならず、
いずれ、
《老いる》
のに。
その、
現実を
《殺》したかったんでしょう?
ほんとうは。
鏡よ、鏡。ホントのことを
云っても、良いよ?
人は、かならず、老いる、のです。
その、老い、の、
境界線が、
今日なのです。
だから、
かの姫に、
その姫の若さに、
負けたのです。
そうして、だから、僕は、
その女の悲しみに
心をすり寄せて、しまうのだ
だって、その
白い
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