黒の女王/
秋葉竹
白い雪の姫も、
いつか灰色になったり
漆黒になったり
するかもしれない
ただの
なにも知らない
なにも、していない
ヤツなんだから。
僕はいっそ、
その女のその悲しみを
少しでも
ほんの
たった、少しだけでも
僕のくちびるで、
吸いあげてあげたいと
想うのだ。
漆黒の、
女よ。
僕の目には君の
悲しいほどの、気高さしか視えない
そんな、君を、さ。
ねぇ、
漆黒の、
女よ。
好きに、なっては、いけないかい?
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