新来/あらい
 
               啜り泣く、
〈眩しいやら悔しいやら。〉                 その跡が
                        波にさらわれてしまい
あしどりは途絶えていたと           /また今に反ってきた。                    
よく申します。            潮騒が煩い静寂を滅多刺しに射し
『画廊にある/とき』                  狂おしいほど 
寄り道も途絶える夕焼けが
深く低く ヒキヅラせる、
     煉瓦のそばに 薄墨色の辛気臭いことといったら
   /あかりとりまどが          
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