新来/あらい
 
せず、
それは自由であれ無謀でもある。     ちょっとばかり外れた、貝殻は
あわい柳色のなかを私は征く。     仄かに青い海の香りがする、今に
どこまでも続く淡い眺望、             ときを戻していく。
知らぬ道が続く限り、留まることなく。           一滴の雫と
絡みつく枯草も                 しゃがみこんだ人影が
ヌバつく地盤も、           振り向きこちらで手を振り、返す                             
                             ややあって
                
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