シナリオ・駒は乙女に頬染めさせて?/平瀬たかのり
っしょだね」
マリアラパスの腹を優しく撫でさする寿々芽。
寿々芽「ねぇ、わたしもう潮時なのかな。姫香にも
ずいぶん差をつけられちゃったしさ。いい子だよ
姫香。本当にいい子。全然天狗になってないし、
態度も変わらない。でも、わたしはあの子に嫉妬
してる――ほんと、ちっちゃいよね、わたしって」
ガフガフ咳き込むマリアラパス。寿々芽、
腹を撫でさすり続けながら。
寿々芽「馬肉とか言ってごめんね。経済動物なんて、
嫌な言葉だよね。あのね。あんた――マリアに乗っ
てるときにね、『おっ』って思う瞬間があるんだ。
あのままずっと走ってくれたらなって、思うん
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