信じる/フェルミ
の残した
すべてが形見になる
きみはぼくへの愛をあらわには語らない
彼女はぼくへの愛をあらわに
とてもあらわに 告げた、告げた、
いくつかの詩集
バレンタインデーのチョコレートが入っていた箱
やさしい手紙
おそろいだったマフラー
お金がなくてボロボロの靴を履いていたぼくにくれた
ちょっとサイズの合わないスニーカー
ストロングゼロにサイレースを溶かして
ブルーハワイだ!って笑いながら
イッキ飲みした
それから、LiSAの「シルシ」を熱唱した
「あたしは絶対に死なない」
「絶対に幸せになってやる」と言った女の
飛び込んだ駅に行った
とても晴れた日で
女の好きだ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)