詩の日めくり 二〇二二年九月一日─三十一日/田中宏輔
 
士のヘンリーが説明する。欠けているものとは月のこと。月を考慮しないで名づけた新興宗教の名前。

 7作目は、ランダル・ギャレットの「火星の問題について」火星に行ったと言う小父さんからの手紙。火星が死の星になったのは、20万年前に太陽系外の小惑星帯からきた巨大な岩が衝突したせいだと書いている。方程式が出てくるが、ぼくにはわからない式だった。いちおうぼくは元数学教師なのだけれど。


二〇二二年九月二十二日 「誘拐作戦」


 8作目は、ハーブ・ボエム(ジョン・ヴァーリイ)の「誘拐作戦」これは読んだことがあると思った。調べてみると、読んだことのないはずのものだった。未来の地球人が、過去
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