詩の日めくり 二〇二二年九月一日─三十一日/田中宏輔
水も飲めず震えている
(「越冬する馬」第一連) https://pic.twitter.com/aIoSZ4EJ5I
7作目は、アイザック・アシモフの「美食の哀しみ」月の都市ガンマーでは、人工的な食物がすべてだった。ガンマーから地球に行った青年が主人公。彼は帰ってきて、食品コンテストに出る。優勝する。天然のニンニクを使ったのである。それが長老に知れて、青年はガンマーを去らねばならなくなった。
いま現在、ぼくらは魚肉や牛肉や豚肉や鶏肉を食べているけれど、一部のひとたちがそれを拒絶していることを知っている。アシモフが描いた未来がやってこないとは、だれに言えよう。人工的につくりだし
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