終戦記念日/ホロウ・シカエルボク
 
て、死んだ。そのうち目の中に血が混じり始めた。どこを見ていても目の端に赤い血が流れるようになった。わたしはそれすらも静かに受け入れた。骨折の痛み止めと睡眠薬の相性は抜群で、わたしは起きて眠って薬を飲むだけの限定された命と化していた。その他のことはなにもしたくなかったし、もしやろうと思ってもまともに身体を動かすことは出来なかったであろう。そんな毎日が続くうち、わたしの身体をゆっくりと巣食って行ったのは、憎悪だった。わたしは夢を憎み、自分を憎み、仕事を憎んだ。そのどれかに仕返しをしたいと思うようになった。仕返しが可能で、成果を自分で確認出来るのは仕事しかなかった。わたしは闇サイトを利用して銃を何丁か手
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