終戦記念日/ホロウ・シカエルボク
。それから数日後、わたしは職場で気を失い、救急搬送された。
極度の過労、医師はそう告げた。極度の過労。「極度」の「過」労…なんて馬鹿げた言葉だろう?わたしは反駁した。疲れてなどいない。医師は静かにわたしを制止した。疲れているんです。あなたの意思がそれを認識することを拒んでいるだけなんです。いいですか、これは紛れもない過労死の前兆です。無期限で休みを取ってください。いろいろなことが当たり前に感じられるようになるまでです。ご自身でそれがわからないなら時々ここにいらして下さい。付き添ってくれた上司は、ほらみろ、という顔をしてわたしを見た。わたしは初めて混乱していたのだと思う。ただぼんやりと彼を見つ
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