「罪と罰」その読書感想から/ただのみきや
 
のラフさ加減
時に襦袢の裾も乱したりするが
赤裸々な告白でも勝負下着
着ぐるみコスプレなんでもあり
だがそうすることで
こころの方がことばへ寄って
あるいは酔って
そんな気持ちになってくる
まるでことばが理屈で保障するかのよう
告白も言霊も第一声は
自分の伽藍に響くもの
呪いだって祝福だって
土台は自己暗示
絶えず自分を殺害し
いくらでも自分を量産できる
サイコキラーでないのなら
気をつけることだ
少なくても美化はしないこと
どんなに美しい詩を書いても
詩を書くという行為自体
業であって
必ず報復が巡って来る
言葉の刃がこちらを向いて
ほら自作の塔だっ
[次のページ]
戻る   Point(0)