詩の日めくり 二〇二二年七月一日─三十一日/田中宏輔
 
を勉強したときには驚いた。こんな式が現実に応用できるなんてと思って。熱力学は好きだった。計算で、反応が起こるかどうかわかるからだった。担当教授の論文の誤りを指摘したことがあった。それから嫌がらせがあって、ぼくが修士にとどまってドクターまで進学しないことにつながるのだった。


二〇二二年七月二十九日 「「皮肉」の日」


 7月29日 「皮肉」の日なのだが、ぼくは皮肉を言葉にする能力がないので、残念だ。


二〇二二年七月三十日 「〈不可能〉の四品種」


 4作目は、ノーマン・ケーガンの「〈不可能〉の四品種」タイトルは作品を暗示させる役目を持ってはいるようだが、内容はあち
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