詩の日めくり 二〇二二年七月一日─三十一日/田中宏輔
この卑しい地上に」恋人の彼女は異世界の白いものたちに異世界に連れていかれた。男は彼女を取り戻す努力をした。努力は実った。彼女をこちらの世界に取り戻した。しかし副作用で、こちらの世界の人間がみな彼女になってしまった。世界中の人間が彼女に。
5作目は、ウォルター・テヴィスの「ふるさと遠く」わずか5ページの短篇であるが傑作である。6歳の少年が、紙袋のなかの化け物に願い事をした。アリゾナの砂漠のプールに鯨を出現させたのである。管理人のおじいさんは公園管理委員会のボスのところに行って戻ってきた。そのとき鯨は姿を消していた。
二〇二二年七月十九日 「十三階」
6作目は、ウィリアム
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