詩の日めくり 二〇二二年七月一日─三十一日/田中宏輔
 
トたちを先導して人類に反旗を翻した。人類は滅んだ。特別につくられた二体のロボットがいた。新しいアダムとイヴになるために。長めの短篇。戯曲形式の作品だった。本文213ページから326ページまであった。本篇がいちばん長かった。考えさせられる作品だった。人間の欲望の深さについて。

 さいごの9作目は、エドガー・A・ポーの「メルシュトレームの大渦」漁場としては危険極まりないのだが、凪のときは大漁になるところがあった。それがメルシュトレームの大渦と呼ばれるところだった。3人兄弟がそこで漁をしているときに大渦に遭って2人が死に、1人が生き残った。話は彼によるもの。

 きょうから寝るまえの読書は、海
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