ノイズまみれで抗え/ホロウ・シカエルボク
更新されない止まった時からの時刻だ、動き続けている時計が刻んだものとは大きな違いがある―臍から刃物を刺し込んで、内臓を引き摺り出して見せるようなものだ、取り出した瞬間にそれは、同じはらわたではなくなってしまう、それが言葉であり、詩である…だからこそ俺たちはこぞって言葉に群がり、食らいつくそうと顎を鳴らすのだ、そこにはある種の快楽のようなものがある、自殺者のカタルシスと例えるのはペシミスティックに過ぎるだろうか、だけど詩人の本質なんて必ず、死体写真のようなものと同じだというのは動かしようのない事実だ、感情、感覚、そういうものを葬るために言葉は綴られる、遺言や、遺書のようにそれらは飾られる、だから俺に
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)