ジェネレーション・テロリスト/ホロウ・シカエルボク
 
つかは神の裁きを受ける日が来る、檻の中に入って、人生を見つめ直して、心を入れ替えて工場なんかに勤め、安い給料をぼやきながら安い酒を飲んで生きるのだろう、長くは続けられるはずがない、俺だってそんなことは分かっていた、でもそんな時は来なかった、三十になっても俺はどこかの裏通りで誰かに銃を突き付けては金を巻き上げていた、致命的なまでに俺には、そんなくだらない犯罪の才能があったのだ、酔っ払いばかりを狙ったのも良かったのだろう、金を取られたことすら覚えていないやつだって居たかもしれない、俺はひとりでアパートメントになんの不自由も無く暮らし、そこそこに貯金だってあった、だがしかし、精神は歳を取るごとにどんどん
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