永遠の嘘ばかりつく悲しみ/秋葉竹
 

とおりすぎていった
幸せを想いかえして
その美しいときに嘘はなかったと

ときがただしずかに
過ぎていっただけなんだと


抛り棄てられた
虹の夢の残骸が転がる
廃墟をさまよいながら
ただじぶんを騙して生きている

だれか、
あたしの声は聴こえないという
真っ赤な嘘を
ついてくれはしないだろうか?
だれか、
あたしの気持ちはわからないという
蒼ざめた嘘を
ついてくれはしないだろうか?



更けゆく夜に
飛翔する白い肌の天使のまぼろしが
あたしを苦しめる

けして届かないほど
遥か遠くにみえる
のどかで
幸せで
やすらかなと
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