「夏の思い出」の詩人、江間章子/藤原 実
に美しい image を置く。それらは彼女の、華奢の限りをつくした身體を寧ろいたいたしいものにして居る。それは美しい人間と言ふよりか、人間の精髄をより鋭く感じさせる。それは燃え上がる火の紅ではなく、消えることのない?の?さだ。
(北園克衛「左川ちかと(室樂)」)
}
黒ずくめの服装は当時相当目立ったことでしょう。
それで私が思い出すのは多田道太郎の『風俗学』という本に書かれていたことです。多田はひとはコトバにできない抗議ーー言語外抗議ーーの思い、抑圧された感覚を視覚に変換して表すのだ、と言います。
{引用=
若い女性が奇抜ともいえるファッションで街を歩く。あれは、泣いて
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)