詩の日めくり 二〇二一年十一月一日─三十一日/田中宏輔
 
った。これは幻覚だと思っても覚めなくって、目をあけようとしていっしょうけんめいになって、ようやく目が覚めた。悪夢だった。時計を見たら11時半すこしまえ。こんなに長い幻覚ははじめてだ。怖い。

@rr0101kt 怪奇ものを読んだわけでもないですのにね。


二〇二一年十一月十一日 「買うもの」


 灰皿、四角のもの4つと、円いもの2つ買うこと。こんどの月曜日は、大谷良太くんちに行くこと。


二〇二一年十一月十二日 「断章」


 おれはこうした今日という日の準備にそれなりに喜びをおぼえてはいたが、これがまだはじまりにすぎないこともわかっていた。おれは原始林を呼びもど
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