詩の日めくり 二〇二一年九月一日─三十一日/田中宏輔
 
あった。

 書誌ブンから新しく出る、ぼくの詩集の校正をきょうからする。校正はつらい作業だ。


二〇二一年九月十五日 「断章」


 われわれはもう何が形象であり、何が比喩であるかが分らない。いっさいが最も手近な、もっとも適確な、そして最も単純な表現となって、立ち現われる。
(ニーチェ『この人を見よ』なぜ私はかくも良い本を書くのか・ツァラトゥストラかく語りき・三、西尾幹二訳)


二〇二一年九月十六日 「断章」


なにが起ころうとも、おのれの強迫観念に誠実であろう。
(J・G・バラード『夢幻会社』21、増田まもる訳)


二〇二一年九月十七日 「宇宙船ボリ
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