流れるごとく書けよ、女詩人/藤原 実
 
た!と思っているようなもので、実はこのジグソーパズルには裏にも全く違った絵が書かれてあり、表側の絵を揃えると裏側の絵は全然不揃いになってしまうのに気づいていないようなものではないか、と思ってしまいます。



「秋が粉碎する純粹な思惟と影。
私の肉體は庭の隅で靜かにそれらを踏みつけながら、滅びるものの行方を眺めてゐる。
樹の下で旋回する翼がその無力な棺となるのを。」
    
    (左川ちか「葡萄の汚點」より)


残念なことに左川ちかは24歳という若さで病のために夭折してしまいました。 もし彼女が生きながらえていたらどのような詩人になっていったかは「最初の一篇
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