流れるごとく書けよ、女詩人/藤原 実
ーこの詩の「どもり」という表現にひっかかる方がいるかもしれません。今日では「吃音」というべきかと。しかし「どもり」は決して差別用語ではない、むしろ積極的に使うべきだ、という議論もあるようです。もちろん永瀬清子には差別的意図などはなく、この詩が書かれた80年以上前の日本では普通に使われていたコトバでした)
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自分の思うことをスラスラと筋道立ててコトバにできるような人は詩を書く必要はないのです。詩を書く人はみな簡単にはコトバにできないこと、自分のアタマの中には確かに存在しているけれど、それを月並みなコトバで表現しては自分がウソつきになってしまうようなとまどいに口をつぐんでしまうのです。
永
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