流れるごとく書けよ、女詩人/藤原 実
瀬清子
あまりに女らしい人は詩を書く必要がない。 あまりに男らしい人も亦。
彼等は自然につくられたまゝにやっていればよい。
しかし単に中性的であるだけでは詩人ではあり得ない。
人間の叡知、それは最も性に遠ざかる所に生れるが、然し又最も性に近い点に於いて完成す
る。
}
永瀬清子が詩に取り組む態度は男女にかかわらず手本となります。
{引用=
「論理のどもり」永瀬清子
なぜとなくいやなことを
なぜいやなのかと問はれても私には答へられない。
その答が出来ない上は
私の欲することを通すわけにはゆかないと可愛さうな私は考へてゐたのだ。
たゞいやと云ふだけで否定するこ
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