流れるごとく書けよ、女詩人/藤原 実
 
知ったことによる開放感を記しています。
1930年代の社会的に抑圧された存在であった女性詩人がモダニズムの美学を信奉したのもわかるような気がします。
そして中村千尾の言うような「純粹なものへの憧憬と美」に青春を捧げた女性たちに思い入れのある人たちから見れば、永瀬清子のような姿勢は世渡り上手のようにも不純なようにも見えるのかもしれません。

しかし、少し冷静になれば 分かることですが 、もし世渡り上手なのであれば そもそも詩人になろうなどという野心は抱かないことでしょう。 江間章子がテレビのインタビューに応えて、当時「詩を書くなんてことはよっぽど変わってる人間だと親戚および誰も周りおもいます
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