流れるごとく書けよ、女詩人/藤原 実
 
郎の悪口を言う人がいるようなものです。

そういう人たちが言うのは永瀬が世に受け入れられたのは 社会(男性)が求めるような 女性の母性的な イメージを彼女が拒まなかったからだ、というわけです。

モダニズムの詩法というのはコトバとそれにまとわりつく既成の意味や関係性をいったん切り離してしまうことによって、自由になったコトバたちを新たな関係性の中に置こうとします。そこに作り出される新しいイメージは女性であることとか、社会の中での役割とかいう価値観から解放してくれるものです。

江間章子がモダニズム詩にはじめて触れたときのことを回想して、
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「そして『詩と詩論』をひらいたのであ
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