詩の日めくり 二〇二一年八月一日─三十一日/田中宏輔
 
ちの作品とともに作者たちも姿を消す。シェイクスピアのマクベスに出てくる魔女たちの呪いの言葉とともに。


二〇二一年八月二十九日 「この地には虎数匹おれり」


 10作目は、「この地には虎数匹おれり」ある惑星に着陸した宇宙船があった。その惑星のとりことなった乗員がいたが、船長は惑星を出る決意をする。

 11作目は、「いちご色の窓」火星にきた一家の物語。夫は火星にいつづけたいと思っている。妻は地球に帰りたいと思っている。夫は地球から思い出の品物を取り寄せて、妻を説得しようとする。

 12作目は、「竜」鎧をまとった騎士がふたりいた。竜退治に出たところが、ひとりは竜に引き裂かれ
[次のページ]
戻る   Point(14)