詩の日めくり 二〇二一年八月一日─三十一日/田中宏輔
 
表されたとたん、各国は月に辿り着けるよう宇宙開発を急いだ。行ってみれば放射性物質などなかった。宇宙開発を急がせるデマだったのである。

 2作目は、「最後の任務」地球に似た、ある惑星に到着した宇宙飛行士たちが出合ったのは、第4次元生物だった。それらは地球人を殺した。生き残ったのは船長ひとり。それがさいごの宇宙偵察隊の任務になった。

 3作目は、「彼女は夜しか外出しない……」ルーマニアの貴族の子孫である女性は吸血鬼だった。その吸血鬼に惚れた男がいて、彼女も男に惚れていた。男の父親は医者だったので、人工血液を買ってやり、彼女はそれをオン・ザ・ロックにして飲むことで、人間を犠牲にしなくてすんだ
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