詩の日めくり 二〇二一年七月一日─三十一日/田中宏輔
 
う龍馬であった

 7作目は、馬伯庸の「沈黙都市」現代版の『1984年』だった。人民は、ウェブ上でも監視されていて、使うことのできる言葉を制限されているのだった。主人公はプログラマーで、自由に言語を使っている秘密集団に入ることができたが、やがてそこも政府に見つかってしまう。主人公は逃れられた。

 8作目は、?景芳の「見えない惑星」10個ほどの惑星と、そこに住む種族の話を語り手が聞き手に話して聞かせている。とくに印象に残っているのは、ジンジアリンという惑星の種族で、個体が風船のようで、ふたつの個体が出合うと身体が融合し、身体の一部分が相手の身体になってしまうというもの。


二〇二一
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