詩の日めくり 二〇二一年七月一日─三十一日/田中宏輔
二一年七月七日 「折りたたみ北京」
9作目は、?景芳の「折りたたみ北京」タイトル通りに、北京という都市は3つのスペースからなり、時間によって折りたたまれる。主人公は第3スペースで廃品回収所でゴミの分別作業をしている老人。大金の代わりに、第2スペースの男から第3スペースの女に言付けを頼まれたのだった。
10作目は、糖匪の「コールガール」15歳の少女が中年男性に売るのは、身体ではなくて、幻覚。客が思いもよらないもの。この日、少女は、男に海のなかで呼吸しているという幻覚を見せた。客の男は大いに気に入った様子だった。
11作目は、程?波の「蛍火の墓」〈無重力都市〉の魔術師と王女
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