詩の日めくり 二〇二一年七月一日─三十一日/田中宏輔
王女の恋の物語。魔術師は王女のために星のかけらを持ってきた。それが手のひらいっぱいの蛍の火だった。魔術師が王女の額にキスをすると、光と熱が魔術師の鎧を溶かし、何百本もの光線がふたりを貫く。
12作目は、劉慈欣の「円」秦の政王は不老不死の方法を探索させていた。王の死を図った者が、円周率の値こそが不老不死に至ると、王に言う。王の武力をそぐため、円周率の計算に、王の兵士300万人を用いて計算する。そこに敵兵がやってくる。無防備な王の側は負ける。首謀者も王とともに死ぬ。
さいごの13作目は、劉慈欣の「神様の介護係」20億人もの神様が宇宙船から地球に舞い降りてきた。彼らは、ほんとうに地球人を
[次のページ]
戻る 編 削 Point(14)