詩の日めくり 二〇二〇年十三月一日─三十一日/田中宏輔
まうので、血が出てきて、枕に血がついてしまうのである。手でなるべくかかないようにしなければならないと思っているのだが、ついついかいてしまうのであった。
二〇二〇年十三月五日 「ノブユキ」
むかし付き合ってたノブユキは眠るとき、自分のチンポコを握って眠っていた。なんでと訊くと、「安心するから。」だって。ぼくにはない感覚だと思っていたが、さいきん、ぼくも寝るまえにチンポコを握ってしまうことがある。いまなら、ノブユキの言ってたことがわかるような気がする。
二〇二〇年十三月六日 「先祖」
ぼくには子どもがいません。ぼくで、ぼくの血筋が絶えます。ぼくをこの世に誕生
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