詩の日めくり 二〇二〇年十三月一日─三十一日/田中宏輔
飛ぶという漢字がうまく書けないんですよ。」と言って、メモ帳を取り出して「飛」という漢字を書いてみせたら、「それは書き順が違っていますよ。「飛」という漢字は、こういう書き順で書くのですよ。」とおっしゃって、正しい書き順を教えてくださった。その正しい書き順で、メモ帳に、ふたたび「飛」という漢字を書いたら、ぜんぜん見栄えが違う美しい字に見えた。正しい書き順がいかに大切なものか、身に染みて知った。これは、ほかのいろいろなことにも言えそうだな。
二〇二〇年十三月十七日 「迷惑だね。」
同志社国際高校で勤めていたときの話だ。教員たちは一時間目の授業が始まる時間よりずっと早く学校にきている
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