正風亭(推敲後)/武下愛
夜から水に漬けておいた昆布を火にかけて、お湯が沸く前にさっと取り出し、お湯が沸くまでに、にぼしの苦味であるはらわたと頭をぱりぱりと取り、お湯がぼこぼこ沸いたら残ったにぼしを入れ十分程茹でて出汁ができたら、さっとにぼしを取り出す。えのき、しめじはいしづきをとんとんと取り除く、なめこはそのまま、えりんぎは一口より、小さくとんとんと切る。豆腐を手に乗せ均等に賽子(さいころ)状にすーっと切る。銀杏を串にふすふすと三個さす。実と海老はそのまま、椎茸、筍は、食感と風味の釣り合いに合わせてとんとんと切り。人参を紅葉の様に切り、赤卵の黄身が掛かった卵白と濃い黄色い黄身を分ける。卵白は製氷皿に乗せ冷凍庫へ入れ
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