手紙/武下愛
 
何度もありましたね。父親の事をどうしても許してはいけないと思っています。苦しむ結果しかたたき出さなかった父親を許したら、犯罪がただ野放しにされてしまう世の中として認識されてしまう事になりかねないので、私はいまだに父を許せません。許してはいけないと思っています。悲しいです。わたしはあなたが生き難いこの世界を見ていると悲しいんです。こんな世界は滅んでしまえとおもった事が何度もあります。でも、あなたがわたしにだけ見せる顔だけは。心から思うんです。友好的な意味で愛しいと思っています。不束者ですが、これからも宜しくお願い申し上げます。あなたが世界をいとしく思えますように。できることをして、いつまでも祈ってい
[次のページ]
戻る   Point(0)