詩の日めくり 二〇二〇年十一月一日−三十一日/田中宏輔
 
。ソーセージを土のなかに埋めて、6っか月後にどうなっているか見たところ、蛇が葉巻の空箱でつくった棺のなかに入っていたというもの。普通小説だな、これも。

 21作目は、フィリップ・H・スミス&アラン・E・ナースの「一つ多すぎた奇跡」医師が奇跡的な治療を施す。どのような重病者も治す。ところがそのせいで、医師は多忙となり、自身の奇跡的な力を放棄する。こんどは逆に診た患者が死ぬ。医師はさいごに自殺する。

 さいごの22作目は、ジョン・ブラナーの「最後の孤独な人間」コンタクトという方法で、人格が転移される社会の話。削除も可能。同情心から、だれもコンタクトがないという男の人格をコンタクトしたら、そ
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