重要なお知らせに飽きている/竜門勇気
もし明日起きるワクワクするような
出来事について話しながら食事をするなら
こんな悲しい別れ方をしなかったのに
つまり、僕は君の言葉に飽きた
君は僕の言葉に飽きてる
どんな手段でも
なんど試してみてもきっと変わらない
喋り続けるのに飽きた頃
背中を向けて違う窓を見ていた
朝になっていたことに
ふたりとも気づいた
明日からこの部屋のドアを開けることが
自分の義務ではなくなったと
何もかもなくしたおとなのように
一瞬うろたえて、子供のように新しい風車を回す
ボーナス・トラック
しがない暮らしの中で
さまよい続ける霊の話をします
僕
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