詩の日めくり 二〇二〇年九月一日─三十一日/田中宏輔
なくなった。
13作目は、ウィル・スタントンの「ガムドロップ・キング」UFOに乗ってやってきた宇宙人の王さまと、地球人の子どものあいだの友情話。ほのぼのとしている話のなかに、地球人の子どもの現実の厳しい話がまじわっている。口調が『星の王子さま』みたいにのんびりしていてよい。
14作目は、ピーター・フィリップスの「夢は神聖」ファンタジー作家が自分の夢から覚めないので、その作家のファンタジー世界に侵入して、その作家を正気にさせる話。「事実──ああ、『事実』とはなんと美しい言葉だろう──」(浅倉久志訳)というのが印象的な言葉だった。
二〇二〇年九月二十二日 「女嫌い」
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