詩の日めくり 二〇二〇年九月一日─三十一日/田中宏輔
 
なるグロテスクな話に過ぎないと思う。

 11作目は、ノーマン・スピンラッドの「主観性」恒星間飛行を成し遂げるために宇宙飛行士たちは薬物で精神状態を保っていたのだが、その薬物が幻覚剤で、実在しない化け物たちを出現させて実在させてしまう。そこで地球に帰りたいと望むと瞬時に地球に帰る。しかし、化け物たちが宇宙船から出てくる。

 12作目は、アラン・E・ナースの「コフィン療法」コフィン博士たちは風邪を治すワクチンを開発したが、そのかわり、それが嗅覚に異常をもたらせることがわかった。ものすごい悪臭を感じさせるのであった。そこで、博士らはふたたび風邪を引くワクチンを開発したのであった。悪臭はしなく
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